こんにちは、ひすまる@運転士(Twitter@Hys22978629)です
今回は私の職種である電車運転士になるまでの大まかな道のりについて書いていこうと思います。
・意外と知られてない?電車運転士になるまでの流れ
・電車運転士になりたい人も参考にしてね

目次
電車運転士になる流れ
私の経験も踏まえ、こんな感じでやってきましたよというところを書いていきます。
鉄道会社に就職
まず大前提です
私の場合、「一番最初に内定を貰えた」という理由だけで決めてしまいました…笑
当時は今と違って、確か大学4年になってすぐに内定が貰えたと記憶しております。
私は一般職での採用なので、当然会社からは駅→車掌→運転士のサイクルで働くことを期待されます。
そのため、採用前に視力や聴力といった適性検査も実施されますので、それに合格できるだけの健康な心身状態が要求されます。
適性検査関係の記事も今度書いてみよう
駅員から鉄道人生スタート
鉄道会社に就職しても、いきなり電車のハンドルが握れるかというとそんなことはありません。

まずは駅員として、切符の発券や改札、ホームでの立ち番など駅利用者と直接接しながら経験を積んでいきます。
その後、3年めから(私の場合)受けられる社内試験に合格すると、車掌になることができます。(一般職では駅業務を最短でも約2年半経験します)
車掌
車掌試験に合格した私は、3年めの夏に車掌となるべく研修に入りました。
どこの乗務員区(それぞれ乗務員区で担当路線が決まっています)に配属されるかは、研修前に発令されます。
まずは研修所で1ヶ月間座学です。
運行上熟知していなければならないルールや、事故発生時の対応などをここで勉強します。
研修所を無事卒業すると、次は現場で師匠(技術指導をしてくれる先輩車掌。基本的にどの新人に誰が付くかは毎年決められる)にくっ付いて、短いところで約1ヶ月、長いと2ヶ月ちょっとの見習い期間です。

じっくりと職場ごとの仕事を師匠に付いて経験し、見習い期間終了後の現場トップの見極めに無事パスすると、晴れて1人で乗務ができるようになります。

とはいえ、せっかく鉄道会社に入った以上電車に乗る仕事は絶対にやりたいと思っていました。
それに、周りが良い人ばかりというか、すごく雰囲気が良かったので、仕事はとても楽しかった思い出しかありません。
運転士として乗務する中でも、車掌のときの経験、特に異常時の対応については今も役立っていると感じるので、ここでの経験はかなり重要だと思います。
車掌のときの、今だから笑える話しとかちょっとしたネタ話しは、また今度書くネタにしようかな
そして運転士へ
まずは社内試験
社内試験では、会社施策を始め諸々の筆記試験から適正検査、そこをパスすると車掌登用時よりも厳しい医学適性検査に面接を受け、そこまで潜り抜けてようやくスタートラインに立てます。
健康で丈夫な身体は大切。

学科講習
試験に無事パスし、まずは学科講習からスタートです。
収容所研修施設に入り、約3ヶ月間みっちりと座学で運転士として必要な知識の習得に努めます。
内容は主要6科目、プラスでトータル9科目に分かれていて、鉄道版の交通法規や、電気、車両の仕組みなど、各科目決められた時間の講義を受けることになっています。
試験では70点以上が合格点で、足りなければ補習からの再試、再試でダメならその時点でさようなら…
こうして、学科講習、学科試験をクリアすると晴れて現場配属、いわゆる仮免状態になります。
技能講習
いよいよ現場配属となり、師匠に付いて実際に乗務開始です。
最初は横で信号、速度制限、ホームの停止位置等、師匠に合わせて指差しと喚呼から始まり
4回目くらいの乗務からついにハンドルを握ることができます。

私は初めてハンドルを持った時は、片道約40分程度の道のりでしたが
めちゃくちゃ肩がこったのを覚えています。
自分の後ろには千人近いお客様…力が入っちゃいますね
こうして来る日も来る日も国家資格取得に向けての日々を過ごします。
国家試験
配属から約5か月…ついに国家試験の日がやってきます。
試験の内容は
・ハンドル操縦(営業列車を運転し、指差喚呼・ブレーキ・時刻の正確さ等を判定)
・出区点検(本線に出す前の列車の点検)
・応急処置(故障発生時の対応)
・非常対応(事故発生時の対応)
の4項目。
日頃の訓練の成果を発揮すべく、職場全体で応援してくれる中試験に挑みます。


無事貰えた免許証
この後すぐ会社預かりとなるので、貰った直後にコピー取ったり写真を撮りました笑
1人乗務へ
免許を無事取得しても、まだまだ1人で乗務は出来ません。
それぞれの職場独自の作業内容などを確実に押さえるために見習いとしての乗務が続きます。
1人で乗務するためには、職場での見極めに受かる必要があります。

まずは筆記試験と面談形式で口頭による試験に全問正解しなければなりません。

この見極めに合格すれば、最終的に現場長判断で晴れて1人の運転士として、単独で乗務できるようになります。

・社内試験を受けられるのは最短でも5年目
・学科、技能、国家試験、現場の見極めと壁はたくさん
・健康で丈夫な身体が大切
・ルーチンワークに耐えられるならぜひ!笑
鉄道会社に就職しなければ絶対にできないであろう電車の運転。
仕事の合間合間でちょいちょい記事を書いていましたが
あらためてまとめてみると、安全のためしっかりやらねばと再認識することができました。
長々とまとまらない記事になってしまいましたが今日はこの辺で。
それでは皆様、ご安全に!